Diary
リード
ギネス世界一の認定書 雛めぐりと案山子めぐり開催以外の月は殆んど観光客が来ない状況で、もう一段の施策を講じる必要性があります。平成23年10月28日NPO法人住民の力と天の川実行委員会及び高取町一区自治会では、地域活性化について色々と協議をしました。そして我が高取町には日本一では山城高取城があるが、世界一のものを何か作って地域活性化の起爆剤にしようということになりました。
そこでビールのアルミ缶を使った世界一のオブジェを製作することを思い立ち、現在のギネス世界記録保持者は、イタリアのローマにあるPeroniビール会社がアルミ缶20,076個を使って製作したラクビーボールであることが分かり、ビールのアルミ缶を使って日本一の山城高取城の天守閣のオブジェ作って世界一になることを思い立ちました。
1月から自治会で空き缶を回収してもらうことになりました。5月になり、各自治会に住民から回収したアルミ缶が集まってきており、5月18日にアルミ缶による天守閣を設置する花畑に、テントを2基立ててアルミ缶集積所と作業所を設置し、オブジェ設置場所に木枠を組みコンパネを敷いた土台を設置しました。5月21日より自治会の参加作業日を月・水・金として7自治会より2名以上と天の川実行委員会・NPO法人住民の力より3名以上合計5人以上で作業に参加してもらい、10個の空き缶のピースを10ピース接着して100個のパーツづくりを開始しました。
そして愈々6月11日より天の川実行委員会芳谷副代表を棟梁になってもらい石垣積みを開始しました。コンパネを敷いた土台に緑色のペンキを塗り、先に接着しておいた100個のパーツを25、40個のパーツを5、20個のパーツを5、8個のピースを1ッ、それから一番外側は見栄えを考えキリンビールの端麗グリーンラベルで統一し216個と合計3,024個集積所からオブジェ設置場所に運び、土台に100個のパーツなどを一列置いては、重心を低くするためすべての缶に砂を入れて1段目の石垣積みからスタートしました。
砂入れ作業を炎天下において行うので熱中症対策のため前日から冷やしておいた麦茶を大きなタンク(ウオータージャグ)に入れ作業所に持ち込み小まめに休憩を取り水分を補給し塩飴を舐めるなどしながら行いました。炎天下での空き缶1個ずつに砂を入れる作業は思った以上に困難な作業で、しかも雨の日は中止せざるを得ず1ヵ月弱かかり、漸く石垣の1段目が完成したのは7月9日で、証人に現場に来てもらって証人自身の目で設計図と照らし合わせながら、積み終えた1段目に使われた空き缶の個数を1個ずつ数をかぞえて確認して途中経過報告書に明細を記載しサインをしてもらい写真を撮りました。
そして、8月17日からは中ノ重を積む作業ですが、これからは高い所での作業で経験者でないと危険であり、棟梁と経験者2人それと下で補助する人の4人による作業になりました。また、1段1段積むのも危険で中ノ重2段目~5段目及び上の重1段目~5段目は作業所で接着したブロックを作り、証人も作業所で個数の確認をしてもらい、それを現場で持ち上げ積みました。同様に天守の屋根と窓も個数の確認をしてもらった後、人で持ち上げるのは重いし高所であり、造園業者にユニックを使って持ち上げてもらって、予め接着剤を塗っておいた中ノ重の缶に積み上げました。また、中ノ重の屋根はユニックにゴンドラを付けそれに乗って屋根を付けました。
最後の作業である下ノ重の屋根と窓を8月28日に付けて仕上がり、9月1日に証人2人に現場に来て貰って最終確認としてすべての空き缶の数をかぞえてもらい、最終の個数が35,679個であることを確認してもらい「ギネス世界記録TMの記録挑戦に際する証人による証明書」に明細を記載しサインしていただきました。そして、10月4日ギネス社より2012年9月1日付けでギネス世界記録に認定された旨連絡がありました。
このギネス挑戦に関わった参加者は、まず空き缶の回収では7自治会962軒の家に協力を呼び掛け380軒の家が空き缶を各自治会の公民館へ提供していただき最終32,520個回収できました。またキリンビール奈良支社さんにも7,700個、町内の企業である米田薬品工業さんも1,500個の空き缶回収に協力いただきました。それから各自治会では住民の皆さんから提供された空き缶を10個コーキング剤を使って水平に接着したピース作りに各自治会の区長や役員が延べ135人参加(全て高齢者)されました。
そして5月21日より8月31日まで、空き缶100個のパーツ作りや6月11日からの空き缶積み作業及び寄付金集めや資料作成、空き缶積み用詳細な設計図作成、写真やビデオ撮影、冷やし麦茶やお菓子の用意など後方作業などに各自治会と天の川実行委員会、NPO法人住民の力などの関係者が103日間延べ487人が参加(全て高齢者)されました。